百怪堂2022年9月5日首が古くなる地蔵首が古くなる地蔵【クビガフルクナルジゾウ】 ◯地域 天草市天草町大江軍浦 ◯概要 軍ヶ浦は、天草氏の先祖漢高祖が天草に渡って来られた時に戦争された頃とも云い、また源平合戦の折、落ちて来た平家方の武士を源氏が追って来て戦のあった所とも云われている。...
百怪堂2022年9月4日清姫清姫【キヨヒメ】 ◯地域 天草郡教良木村(現・上天草市松島町教良木) ◯概要 ある時、1人の乞食が宮の社殿で休んでいると、1匹の蛇が蛙を捕まえて、今にも呑もうとしているのが目についた。そこで乞食は蛙を助けて蛇を殺した。 それから幾100年かの後、その蛇は清姫に生まれかわり、...
百怪堂2022年8月28日ビクン石ビクン石【ビクンイシ】 ◯地域 天草市有明町大浦 ◯概要 ビクン石とは比丘尼石の事である。比丘とは仏門に入った人のことをいい、比丘尼とは尼僧のことを言うが、この大石にビクン石の名前が付けられた由来は分からない。 先年この石が水田作業の邪魔になるというので、農道を造る際の石材...
百怪堂2022年8月27日吉次峠の薩摩兵吉次峠の薩摩兵【キチジトウゲノサツマヘイ】 ◯地域 玉名郡東玉町 吉次峠 ◯概要 学校の社会科見学でこの峠に来ていたY先生がこの峠を訪れた。登り始めるとそれまで穏やかだったが、急に風が吹き始め、同時に複数の視線を感じ、悪寒が走った。...
百怪堂2022年8月25日天火天火【テンピ・テンビ】 ◯地域 玉名郡南関町 ◯概要 流星とも星そのものとも、また流星とは違うとも云われ、その解釈は様々である。 火の形態も多様で、提灯の火程から人の頭より遥かに大きいものまである。色は赤いとも青白いとも云う。...
百怪堂2022年8月24日一本松の狐火一本松の狐火【イッポンマツノキツネビ】 ◯地域 鹿本町一本松(現・山鹿市鹿本町) ◯概要 高橋の内原と言って、御宇田台地から東に続いている台地を少し行くと、一本の大きな松の木が一段高い塚の上にそびえている。 6月も半ばに近く、五月雨がしとしと降り続いて鬱陶しい、暮れて間もな...
百怪堂2022年8月19日霊剣の怪事霊剣の怪事【レイケンノカイジ】 ◯地域 玉名郡山北村上白木(現・玉名郡玉東町) ◯概要 玉名郡山北村字上白木小字座主区に同署に不思議な霊験が伝来していた。今は当区民はこれを御神体とし尊崇している。 この霊剣は、元豊後国主大友氏の家臣である清田某という者が所有していた。故があ...
百怪堂2022年8月15日初野の大蛇初野の大蛇【ハツノノダイジャ】 ◯地域 水俣市初野 ◯概要 初野付近一帯の山には山の神として大蛇が棲んでいるといわれ、その大蛇が星近くに現れた時には必ず部落に疫痛などの災難が起こると昔から言い伝えられてる。 古老は最近でもその言い伝えを信じている。 ◯参考文献...
百怪堂2022年8月10日油ずまし油ずまし【アブラズマシ】 ◯地域 天草郡栖本村(現・天草市栖本町河内) 天草郡下浦村(現・本渡市下浦町) ◯概要 栖本村字河内と下浦村の境に草隅越というところがある。 ある時、1人の老婆が孫の手を引きながらここを通り、昔、油ずましが出おったという話を思い出し「ここに昔油瓶さ...
百怪堂2022年8月9日九頭龍の蛇九頭龍の蛇【クズリュウノヘビ】 ◯掲載誌 『真言伝』 ◯地域 阿蘇山中岳 ◯概要 古い時代、阿蘇近郷の人々は、阿蘇山中岳の噴火口を”神霊池”と名付けた。その中には更に3つの池があって、それぞれを”健磐龍命”、”健磐龍命の妃”、”彦御子”、と神の名をつけて信仰の対象とした。...