百怪堂2022年9月24日ムラカゼムラカゼ ◯地域 人吉市井ノ口町 ◯概要 主として犬・猫・狐などが憑く事をムラカゼという。特に犬が強く、インカゼと呼んで嫌っている。その対処策としては、祈祷してもらうそうである。ムラカゼの人たちは、他人に好まれないので、その中だけの通婚が多いそうである。 憑物の一種です。...
百怪堂2022年9月23日火玉火玉【ヒダマ】 ◯地域 球磨郡多良木町 ◯概要 米や麦を粗末にして焼き捨てたりすると、穀物の精は火玉となって現れ、家から風を切って飛び出す。その家は次第に貧困となる縁起の悪いことだとしている。 ◯参考文献 『管内実態調査書第5(城南編)』熊本県警察本部警務部教養課 1962年
百怪堂2022年9月22日轟の渕の大蛇轟の渕の大蛇【トドロキノフチノダイジャ】 ◯地域 人吉市東大塚町 ◯概要 大塚発電所の南方100mにある胸川の滝で、滝の落ちたよどみを轟の渕と呼んでいる。円形で大きく、青々として一見気味の悪い。 この渕には大蛇が2匹棲んでおり、1匹は毒蛇で1匹は毒を持っていなかった。毒蛇が...
百怪堂2022年9月21日白鐘山の五助狐白鐘山の五助狐【シロガネヤマノゴスケキツネ】 ◯地域 菊池市 ◯概要 ある日、菊池の赤星の謙蔵と伊之作が、白鐘山の山道を歩いていた。旭志村の岩本の親戚に、近所の人が亡くなったことを知らせに行くところであった。 2人が道を急いでいると、道の側の大きな茶の木の横に、大きな狐が寝...
百怪堂2022年9月20日源四郎狐源四郎狐【ゲンシロウキツネ】 ◯地域 菊池市西迫間 ◯概要 昔、松山ン原に源四郎狐が棲んでおり、美し女子に化けたり、馬糞の饅頭を食わせたりと人を良く騙していた。村人もこれには皆迷惑していた。 ある時、松山ン原付近の村の知恵者の男が、「狐のくせに人間ばだまくらかすとは、けしか...
百怪堂2022年9月19日戸馳の泉戸馳の泉【トバセノイズミ】 ◯地域 戸馳村(現・三角町戸馳) ◯概要 昔、戸馳内瀉部落に泉があった。通称は河。この泉は水がよく、付近の人にとって大切な飲料水で、村人は朝夕この泉に水を汲みに行っていた。 ある朝、村の老人(氏名不詳)が朝一番に水を汲みに行き、そのまま消息が分か...
百怪堂2022年9月18日おさん嬢おさん嬢【オサンジョウ】 ◯地域 水俣市江添 ◯概要 昔、平上の山におさん嬢という綺麗な娘がいたが、宇土のすぐり主(藁すぐりの主)との間に婚姻が成立し、嫁ぐことになった。 すぐり主は働き者であったが、おさん嬢は怠け者であったのですぐり主が気に入らず離縁することになった。媒酌...
百怪堂2022年9月17日八つ目の赤亀八つ目の赤亀【ヤツメノアカガメ】 ◯地域 山鹿市鹿央町岩原 ◯概要 景行天皇から聖武天皇の御代まで、岩原のある池の上に不思議な光が現れていた。 大神という人が、池のそばに行って拝んでいると、突然8つの眼を持った赤亀が池に姿を現した。赤亀は、頭に鏡を乗せ、首に500の玉を掛け...
百怪堂2022年9月16日鯰の主鯰の主【ナマズノヌシ】 ◯地域 山鹿市鹿央町姫井 ◯概要 昔、姫井の村人たちが、山内川の七障子というところから、大きな鯰を取ってきた。この鯰は、鯰の主で、夜になると「おとぼおとぼ」と泣く。表に出ると姿はなく、その代わりに姫井の馬が毎日1頭ずつ死んでいったという。そのため、鯰...
百怪堂2022年9月15日赤ヤカン赤ヤカン【アカヤカン】 ◯地域 球磨郡四浦村(現・球磨郡相良村) ◯概要 川村川辺村小学校分校付近に、赤ヤカンと呼ばれる塚があり、ここから赤ヤカンという火の玉が飛び出して、初神から深水を通り五木の金川の下にある山の神の堂に行くといわれている。夜明け前、人に見られないように飛...