百怪堂2022年10月6日おとさ神様おとさ神様【オトサガミサマ】 ◯地域 天草郡一丁田村(現・天草市河浦町河浦) ◯概要 盆田のおとさ神様を念ずると病気が治る。おとさ神様とは、おとさという女が野狐憑きか何かになっていたのが、良くなって以後自分の守神を念じて人の病気を治してくれるのだという。...
百怪堂2022年10月4日殿様の手洗皿殿様の手洗皿【トノサマノテアライザラ】 ◯地域 乙女村(現・甲佐町) ◯概要 昔、芦田友之燕という殿様が住んでおり、その屋敷内に石造りの手洗皿があった。ある夜、村の老人が秘かにこの手洗皿を盗んで、自分の庭に置いたところ、毎夜「殿様の屋敷に帰る」と泣くので、老人は気味悪がり、...
百怪堂2022年10月2日大きくならぬ樟大きくならぬ樟【オオキクナラヌクスノキ】 ◯地域 天草郡御領村(現・天草市五和町御領) ◯概要 御領村の田の中に、小さな塚がありその上に小さな樟が1本立っているが、数百年経っても大きくならない。これは島原の乱のとき、恨みをのんで死んだ人たちを埋めた塚で、その念がかかって大き...
百怪堂2022年10月1日社会の階級制がなくなる時に割れる石社会の階級制がなくなる時に割れる石【シャカイノカイキュウセイガナクナルトキニワレルイシ】 ◯地域 天草郡一町田村(現・天草市河浦町河浦) ◯概要 一町田村に鉾様というお宮がある。このお宮の境内にある大きな割れ石は、鈴木三郎という人が「この碑が2つに割れるときは、階級制がなく...
百怪堂2022年9月30日円山のおべんさん円山のおべんさん【マルヤマノオベンサン】 ◯地域 小野部田村(現・宇城市小川町) ◯概要 北小野に、夜更け千鳥足で帰ると必ず付近に美女が現れてかどわかすものがある。これは円山に棲む狐の仕業であるといっていた。 ある人が婚礼祝に呼ばれて、土産を腰にぶら下げてふらふらと帰ってい...
百怪堂2022年9月29日城山の火の玉城山の火の玉【シロヤマノヒノタマ】 ◯地域 上益城郡御船町 ◯概要 夏の夜、城山頂上付近から火の玉が出る。これは天正12年7月5日に死去するまで、この地で近隣諸豪族を圧していた甲斐宗連が、今も魂魄を城山に留めて御船町を守っているのだという。 ◯参考文献...
百怪堂2022年9月28日宥明法師のムカデ少女宥明法師のムカデ少女【ユウメイホウシノムカデショウジョ】 ◯地域 山鹿市小原 ◯概要 宥明法師という真言宗の偉い坊さんがいた。色々な術を知っており、“辨天(べんてん)の法”という術を修得しており、菊池の殿様を驚かせた。 ある時、殿様が寺参りした時、宥明法師にプリティガール(...
百怪堂2022年9月27日鬼八法師鬼八法師【キハチホウシ】 ◯地域 阿蘇地方 ◯概要 阿蘇を開発した健磐龍命(阿蘇大明神)の家来であった鬼八は、往生岳から的石に向けて射った矢を拾う役目を仰せつかった。命が射られる度に矢を拾っては持ち帰り、往復五里(約20km)の距離を超人的な速さで行き来していた。...
百怪堂2022年9月26日クラゲのようなものクラゲのようなもの【クラゲノヨウナモノ】 ◯地域 熊本市東区新外 ◯概要 ある人が小学生のころに弟と2人で空手を習っていた。送迎は母が運転する車である。 その日も夕暮れに迎えに来てくれた。 家の近くの駐車場に車を止めて降りたときのこと。ふと見上げると風鈴またはクラゲのような...
百怪堂2022年9月25日天徳幽霊天徳幽霊【テントクユウレイ】 ◯地域 豊秋列村(現・御船町小坂・陣豊秋) ◯概要 昔、陣村に天徳という相撲取りがいて親孝行であった。年老いた母を一人残し、若くして死んでしまった。母の身を案ずるあまり幽霊となって出ていたという。その天徳を埋葬したところが天徳塚として残っている...