百怪堂2022年12月2日狐石狐石【キツネイシ】 ◯地域 菊池郡錦野村(現・大津町) ◯概要 外牧部落境目の東畑井手にある大きな石である。この石は細川時代にこの畑井手掘削の際、大岩石が横たわって作業上困難であったので、その時の工事関係者が阿蘇大明神に祈願した。すると狐が鳴いて、一夜にして大岩石が転げおち...
百怪堂2022年12月1日左馬ドンの火左馬ドンの火【サマドンノヒ】 ◯地域 菊池郡大津町 ◯概要 明治15、6年頃まで鍛冶村の東方左馬殿塚の付近から、弓立の丘にかけて春と秋の暖かい夕闇にひと塊の鬼火が出た。それが2つとなり3つとなって飛び回り、時には引の水の西の墓所付近まで、あちらこちらにポカポカと見られた。...
百怪堂2022年11月29日揺石揺石【ユレイシ】 ◯地域 菊池郡瀬田村(現・大津町) ◯概要 立野部落の中にあり、この石は健磐龍命が巡視の際、背負っていた籠を降ろしてここで休憩していたところ、その籠が石になったので命はこの石に登って白川筋を眺めたという。...
百怪堂2022年11月26日塩釜様潮釜様【シオガマサマ】 ◯地域 天草郡下浦村(現・天草市下浦町) ◯概要 下浦村の黒川という家の屋敷神は「潮釜大神」である。 同家の今の屋敷は、昔、塩浜であったらしい。ところが今のところに家を建てて、間も無く数十日の間に家の者が引き続き死んだ。そこで易を見てもらったら、この...
百怪堂2022年11月22日金八の森の火の玉金八の森の火の玉【キンパチノモリノヒノタマ】 ◯地域 乙女村(現・甲佐町) ◯概要 昔、武磐竜命に「きんぱち」という忠僕がいた。あるひ、命はきんぱちをお供に狩りに出たが、その日に限って1匹も獲物がなく、山道を帰っていると、1匹の鹿が出てきた。命は、すぐに鹿を射止めてきんぱち...
百怪堂2022年11月20日八頭大龍王八頭大龍王【ヤズダイリュウオウ】 ◯地域 豊秋列村(現・御船町小坂、陣豊秋) ◯概要 御船川は、元は木山川(加勢川)の支流であった。そのため、低地にある六嘉、大島村付近は、毎年雨期になると洪水に見舞われていた。 肥後城主となった加藤清正は、御船川の治水業として新河川の掘削工...
百怪堂2022年11月17日不知火不知火【シラヌイ】 ◯地域 不知火海岸一帯 ◯別名 千燈籠【セントウロウ】 龍燈【リュウトウ】 ◯概要 古く文献上では“不知火”と呼ばれるが、地元では“龍燈”と呼ぶ。 宇土半島南部の村々と八代郡の海に面した地域に渡って、龍燈見る為の一定の場所があり、“龍燈場”と呼ぶ。...
百怪堂2022年11月12日鳴子瀧の大蛇鳴子瀧の大蛇【ナルコダキノダイジャ】 ◯地域 天草郡大道村(現・上天草市龍ヶ岳町) ◯概要 大道村の鴨川の川床には、九十九の巨人の釜があるといわれている。それは昔、100あった。 遠い遠い昔の事、神様がここに棲んでいる大蛇に「お前ここに100だけ井を一晩のうちに掘ったなら、...
百怪堂2022年11月10日鬼神大夫行平作大太刀鬼神大夫行平作大太刀【キシンダユウユキヒラサクオオタチ】 ◯地域 菊池郡平真城村(現・菊池郡大津町) ◯概要 佐藤家の子孫の某が慶長のはじめ頃、娘を家入主馬に嫁がせるときに、3尺1寸(93㎝)の大太刀を引き出物にした。 ある時主馬は帯刀して酒に酔い、平川村の坂で倒れ、夜中に...
百怪堂2022年11月5日石堂様の光石堂様の光【セキドウサマノヒカリ】 ◯地域 菊池郡大津町大津 ◯概要 文応年間1270年、どこからともなく一人の旅僧が来て、17日間正座をした。僧は里人に「我は行脚の僧である。慈氏の下生を待つ。ここは因縁の地であり留まるべし。」と遺言を残して入寂した。その後7日間土の中から...