鬼神大夫行平作大太刀【キシンダユウユキヒラサクオオタチ】
◯地域
◯概要
佐藤家の子孫の某が慶長のはじめ頃、娘を家入主馬に嫁がせるときに、3尺1寸(93㎝)の大太刀を引き出物にした。
ある時主馬は帯刀して酒に酔い、平川村の坂で倒れ、夜中に家に帰り、この太刀を落としてきた。それを知って翌日訪ねて坂を上ってみると、旅人と出会い、その人が「大蛇がおるので危ない」と引きとめようした。主馬はそれを聞き入れず、近寄ってみると自分が落とした刀があった。この太刀をもって家に帰り、家宝とした。この話を聞いた親族の1人が、この太刀を欲しがって、姿を変えて「下り山」というところに隠れた。主馬が通るのを待ちこれを奪おうとしたが、太刀が自然と鞘から抜け出しこれを切り払って鞘に納まったという。
◯参考文献
『管内実態調査書.阿蘇編』熊本県警察本部警務部教養課 1959年
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