百怪堂2022年11月2日中白毛滝の怪童中白毛滝の怪童【ナカシラゲタキノカイドウ】 ◯地域 菊池郡瀬田村(現・大津町瀬田) ◯概要 数鹿流滝の下流にある滝で、阿蘇の山師がこの川に木を流すのに、上流の滝は何の支障もなく流れたがこの滝に来て流木が全て滝壺に沈没して一本も川下に流れなかった。翌日、この木を探すため人夫を...
百怪堂2022年10月28日鏡が淵の竜鏡が淵の竜【カネガブチノリュウ】 ◯地域 熊本郡横手町筒口(現・熊本市中央区横手) ◯概要 若い器量のよい人妻がいて、はじめは人のうらやむ程の仲の良い夫婦であった。時が経つにつれ、夫は家を空けるようになり、浮気をはじめた。妻は煩悶の末、ついに発狂して淵に身を投じ水死した。そ...
百怪堂2022年10月25日帆掛け船帆掛け船【ホカケフネ】 ◯地域 熊本市 沿岸部 ◯概要 前方に突然帆掛け船が現れ、方向を変えて避けるとまた前方に現れるので、舟を止めると帆掛け舟は消えたという。また盆の16日に出漁すると難破船でなくなった人の亡霊が迎えに来ると云われていたところもあるという。 ◯参考文献...
百怪堂2022年10月18日招川内の鞍渕招川内の鞍渕【マンバのクラブチ】 ◯地域 水俣市湯出 ◯概要 平家の落人たちが、安住の地を求めて、南へ南へと流れたもののうち、水俣に一時隠れ家を見出した者も相当あったが、市の中心から12キロ、湯出川上流にも、落人が隠れ住んでいた。そこに”鞍渕”と呼ばれる渕がある。...
百怪堂2022年10月16日榎の童子榎の童子【エノキノドウジ】 ◯地域 菊池龍門一之野(現・菊池市龍門) ◯概要 昔、菊池では正月4日に山で仕事をすることを「四日山」と言っていた。 ある年の正月4日の早朝に、善作が斧や鉈などを持って、龍門渕の上の自分の田んぼに出かけて行った。田んぼのそばに大きな榎があって、そ...
百怪堂2022年10月14日平家婦女の亡霊平家婦女の亡霊【ヘイケフジョノボウレイ】 ◯地域 下矢部村(現・上益城郡山都町勢井) ◯概要 牧野に京の女郎というところがある。 昔、平家の公卿たちが世を避けたとき、京の婦女たちがこの辺まで彷徨ってきた。婦女たちを追い返すため「山深いところに隠れようと思い、公卿たちはことご...
百怪堂2022年10月12日ホラ貝音ホラ貝音【ホラガイオト】 ◯地域 上益城郡御船町 ◯概要 甲斐宗連が城山にて大いに覇を唱えていたころ、出陣や敵の来攻、または天変地異のときに頂上よりホラ貝を吹いて領民に急を知らせていた。現在でも御船町に非常事態が発生すると、城山の頂きにホラ貝の音が響き渡って変を知らせるとい...
百怪堂2022年10月11日広崎の石広崎の石【ヒロサキノイシ】 ◯地域 広安町(現・上益城郡益城町馬水) ◯概要 木山間の旧道、古閑の西、広崎区に接する畑の中に、横3尺、縦4尺位の石があり、右側に四道見禅とある。 この石が年々少しづつ道に近寄っている。もし道に出ると世の中が崩れるといわれている。 ◯参考文献...
百怪堂2022年10月9日石になった亀石になった亀【イシニナッタカメ】 ◯地域 天草郡高戸村(現・上天草市龍ヶ岳町高戸) ◯概要 高戸村瀬戸に和田鼻というところがある。 昔、大亀が2匹そこに登ってきた。そして1匹は上を向き、1匹は下を向いて石になってしまった。それを下貫のある人が、自分の家の石垣の石に使ったら、...
百怪堂2022年10月8日ちゆよみ鳥ちゆよみ鳥【チユヨミドリ】 ◯地域 阿蘇地方 ◯概要 昔々、ちゆよみという人がのに出て、牛をつないでいたが、水を少しも飲ませずに、草ばかりを食べさせていた。 ある日の事、このちゆよみの父が「ちゆよみ、牛に水は飲ませたか」と問うと「はい」と答えて嘘ばかりついていたが、父は本当...