鳴子瀧の大蛇【ナルコダキノダイジャ】
◯地域
◯概要
大道村の鴨川の川床には、九十九の巨人の釜があるといわれている。それは昔、100あった。
遠い遠い昔の事、神様がここに棲んでいる大蛇に「お前ここに100だけ井を一晩のうちに掘ったなら、ここに永久に棲んでよい」と言われた。大蛇はせっせと掘り始めると、あっという間に100まで掘ってしまった。かねてより大蛇と一緒に棲むことが嫌いな神様は、難題もすっかり当てが外れた。そこで神様は岩見の所の穴を1つだけ自分の足で踏み隠し「お前のは100に足らぬではないか」と言い放たれた。大蛇はそんなはずはないと思って順々に数えてみると、確かに99しかない。何遍数えなおしても99しかない。大蛇は遂にこの淵を立ち退いてしまった。
同県にある一晩のうちに系統のお話です。
こちらは鬼がターゲット。
神もなかなか非道です。
◯参考文献
濱田隆一『天草島民俗誌』郷土研究社 1932年
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