ビクン石【ビクンイシ】
◯地域
◯概要
ビクン石とは比丘尼石の事である。比丘とは仏門に入った人のことをいい、比丘尼とは尼僧のことを言うが、この大石にビクン石の名前が付けられた由来は分からない。
先年この石が水田作業の邪魔になるというので、農道を造る際の石材にしようとして、度々石工達が手をかけ、石割玄能で打ち割ろうとするけれども、石は堅く、玄能を弾き返し、石工はその場で気分が悪くなり、後では病気になって床に臥せったという事で、誰も触る者がなくなったとのことである。今でも大浦の「打ち越し」の迫で、水田の横に居心地悪そうな格好で座り、往時の伝説を秘めている。
◯参考文献
有明町教育委員会編『有明町郷土誌 第3集(伝説・民話・伝承)』有明町教育委員会ほか 1968年
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