top of page
検索

ビクン石

百怪堂

ビクン石【ビクンイシ】


◯地域


◯概要

ビクン石とは比丘尼石の事である。比丘とは仏門に入った人のことをいい、比丘尼とは尼僧のことを言うが、この大石にビクン石の名前が付けられた由来は分からない。

先年この石が水田作業の邪魔になるというので、農道を造る際の石材にしようとして、度々石工達が手をかけ、石割玄能で打ち割ろうとするけれども、石は堅く、玄能を弾き返し、石工はその場で気分が悪くなり、後では病気になって床に臥せったという事で、誰も触る者がなくなったとのことである。今でも大浦の「打ち越し」の迫で、水田の横に居心地悪そうな格好で座り、往時の伝説を秘めている。



 

◯参考文献

有明町教育委員会編『有明町郷土誌 第3集(伝説・民話・伝承)』有明町教育委員会ほか 1968年

 
 
 

最新記事

すべて表示

山婆のカミゲ

山婆のカミゲ【ヤマンバノカミゲ】 ◯地域 上益城郡緑川(およそ現在の甲佐町あたり) ◯概要 上益城郡緑川の老人が語るところによれば、山の木に山婆の髪の毛が引っ掛かっているのを猟師が見つけて持って帰ることがある。3尺位のもある。猟師はそれを大事にして生の神のところへ置きに行く...

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

ガゴ

ガゴ ◯地域 熊本県南部 ◯概要 ガゴというのは妖怪や変化に類する化け物および怪物の一般名称である。 「ガゴが出るぞ」と子どもを脅すと、怖がって夜は一歩も外を出なかったという。 八代郡下松求麻村(現・八代市坂本町)では、雪の中にいる怪物として“ ユキガゴジョ...

Kommentare


bottom of page