天火【テンピ・テンビ】
◯地域
◯概要
流星とも星そのものとも、また流星とは違うとも云われ、その解釈は様々である。
火の形態も多様で、提灯の火程から人の頭より遥かに大きいものまである。色は赤いとも青白いとも云う。
共通するのは、足を引かずただ一個矢の如くに空中を高く飛び、辺りを昼の如く照らす。もし人の家に落ちれば火事を起こすと信じられた。
人によっては、大きな火柱のようで、その倒れた方に火事が出るとか、また土地によっては狸の悪戯のように云われている。
『全国妖怪事典』では、天上より落ちる怪火で、流星とは違うとされる。
全国的に伝承の残る。
その正体については南関町内だけでも幅広い解釈があるものの、天より降る正体不明の火は全て天火として解釈されているようだ。
◯参考文献
民俗学会編著『民俗学.4(6)』能田太郎「「ヒ」の俗信(肥後南ノ関民俗誌)」民族学会1932年6月
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