百怪堂2023年9月2日天狗孫兵衛天狗孫兵衛【テングマゴベエ】 ◯地域 阿蘇郡南阿蘇村白川 ◯概要 孫兵衛という男が、中岳麓の扇谷まで、たきもん取りに行ったときのこと。孫兵衛は身軽な男で、岩から岩へひょいひょいと飛び渡りながら、山道を登って行った。扇谷には、昔から天狗が住んでおり、その様子を上から見ていた。...
百怪堂2023年8月31日雨カ池雨カ池【アメガイケ】 ◯地域 永水村(現・阿蘇市永水) ◯概要 永水村赤水部落三叉路から西方300メートル黒川左岸の水田の中にある池。 周囲わずか40メートル位の小池で、水は濁り泥土深く、この地域の人は底無しと呼んでいる。...
百怪堂2023年8月29日みんみん滝みんみん滝【ミンミンダキ】 ◯地域 水俣市湯出 ◯概要 大窪部落の手前の山中にある巨大な岩の絶壁で、その絶壁には転々と赤い血のようなものがついている。 昔、鬼のような継母は、なにかと継子を亡き者にしようと機会をうかがっていた。...
百怪堂2023年8月28日白糸滝の大蛇白糸滝の大蛇【シロイトダキノダイジャ】 ◯地域 菊池郡瀬田村(現・菊池郡大津町瀬田) ◯概要 黒川村より落下する高さ60メートルの滝で、百錬の絹が垂れているようであるところからこの名称がついた。 大昔、阿蘇の内牧の東方の小地池に主である大蛇が棲んでいた。水底が浅くなり棲めな...
百怪堂2023年8月26日藤原景清の左目藤原景清の左目【フジワラカゲキヨノヒダリメ】 ◯地域 上益城郡福田村(現・益城町福原 左之目神社) ◯概要 旧福田村谷川部落の東方に左の目八幡宮(左之目神社)がある。ここの祭神は藤原景清の左の眼球であるという。景清の左の眼球が飛んで松枝にかかり、夜光を放っていたのを祀ったと...
百怪堂2023年8月25日太郎じゃどん太郎じゃどん【タロジャドン】 ◯地域 玉名郡大原村(現・南関町) ◯概要 昔、相ノ谷の坂谷に、太郎じゃどんという狐がいた。 ある時、村の者4、5人が参宮しようと思い立ち、太郎じゃどんも連れていくことにした。太郎じゃどんは「関ノ町には犬がいるから、おれは福山越えをしていくよ」...
百怪堂2023年8月23日狐の琵琶坊主狐の琵琶坊主【キツネノビワボウズ】 ◯地域 玉名郡南関町 ◯概要 昔、ある人が西ノ原の先の長浦の川の辺りを通っていると、1匹の狐が一心に藻を頭からかぶっていた。妙なことをするなと隠れて見ていると、立派な琵琶坊主になった。「ははー狐のやつ、こんな風に人を化かすのだな」と思って...
百怪堂2023年8月4日久玉の権現様久玉の権現様【クタマノゴンゲンサマ】 ◯地域 天草久玉村 権現山(現・天草市久玉町) ◯概要 久玉と魚貫(オヌキ)の村境に天草の島の中では高山の1つ400メートルあまりの権現山があり、頂上の森林の中に権現様の小祠がある。祠の傍に、大きな岩が両方から寄り掛かってる。そしてその...
百怪堂2023年5月26日明神淵の神輿明神淵の神輿【ミョウジンブチノミコシ】 ◯地域 中通村(現・阿蘇市一の宮町中通) ◯概要 その昔、明神(阿蘇神社・北宮神社の神々を明神と称す)の御神輿が、古城村の国造神社御祭日に大雨が降って大洪水となった。そのうち1基の御神輿が流されて沈んだところであると言われている。ここ...
百怪堂2023年5月25日魚売りの神様魚売りの神様【サカナウリノカミサマ】 ◯地域 天草郡楠浦村(現・天草市楠浦町) ◯概要 楠浦村の城ヶ坂という峠に大きな松が立っていて、その下に石が神様として祀ってある。もとはこの石は二、三人腰を下ろすには丁度良い恰好であり、また峠を越す人の休息の為には良い場所でもあるので、...