百怪堂2022年2月27日ユキガゴジョユキガゴジョ ◯伝承地 八代郡下松求麻村(現・八代市坂本町) ◯概要 雪の中にユキガゴジョという怪物が出る。このガゴはヤコと共に熊本南部で非常に広く用いられる怪物についての名称であり、子供を脅す時などに用いられる。 雪女の類かと思うが、怪物という表現がまた少し違った印象を持...
百怪堂2022年2月27日ガゴウゴジョウガゴウゴジョウ ◯伝承地 人吉市東漆田町 ◯概要 山から来るお化けをいう。子供を叱ったり、躾けたりする時、言うことを聞かない子供に対し「ガゴウが来るぞ」と言って威かした。これは、姿、形や大きさなど詳しい事は分からないという。 ◯参考文献...
百怪堂2022年2月26日キンタダさんキンタダさん ◯伝承地 熊本県八代郡宮原町(現・氷川町) ◯概要 月の明るい晩になると、必ず甲冑を着けた武者が、月毛の馬にまたがり、蹄の音を鳴らして、ホットゲ(宮原小学校東北にある公忠公墓地)の塘を西の方へ駆けていくのを見る。春夏秋冬の月の明るい晩には今でも見るという。上有...
百怪堂2022年2月25日シタババシタババ ◯伝承地 上益城郡益城町 ◯概要 飯田では、子供は田へ行けばシタババが出るぞと脅された。どの様なものかは不明。また二月二十五日にも山に化物が出るといわれた。 ◯参考文献 益城町史編さん委員会『益城町史 史料・民俗編』 益城町 1988年3月
百怪堂2022年2月25日タロジャタロジャ ◯伝承地 上益城郡益城町 ◯概要 飯田では、子供は山へ行けばタロジャ出るぞと脅された。どの様なものかは不明。また二月二十五日にも山に化物が出るといわれた。 ◯参考文献 益城町史編さん委員会『益城町史 史料・民俗編』 益城町 1988年3月
百怪堂2022年2月24日加藤清正の霊狐加藤清正の霊狐【カトウキヨマサノレイコ】 ◯伝承地 熊本市 ◯概要 天正16年(1588)加藤清正が肥後入国の際、近江の白狐の兄弟2匹が清正を慕ってついてきた(尾張からともいう)。そして狐兄弟は花岡山頂に棲みついた。その後慶長6年(1601)の頃、清正が熊本城築城の際に、狐...
百怪堂2022年2月24日お菊殿お菊殿【オキクドノ】 ◯伝承地 八代郡宮原町(現・氷川町) ◯概要 昔、城にお菊という老狐が住んでおり、日頃から恐れられていた。 大正時代、栫の桑原の某駐在巡査が青年たちを動員して兎狩りを催した。城の平に網を張って追い上げてみると、このお菊がかかった。一度は逃がし、他の山を...
百怪堂2022年2月23日ニュントセニュントセ ◯伝承地 上益城郡益城町広崎 ◯概要 大友山(うしどもやま)に出たという。夕暮れから夜にかけてここを通ると、七尺ゆたかの大男が現れて、逃げ出すと追いかけてくる。そのため夜は怖くて通ることができず、「ニュントセが出たぞ」と叫べばみな一目散に逃げ出した。 ◯参考文献...
百怪堂2022年2月22日赤猫田赤猫田【アカネコダ】 ◯伝承地 玉名郡三加和町(現・和水町) ◯概要 徳川時代、ここに六兵衛半助という百姓の家があった。夫婦暮らしだったが、病などを患い、借金が増え生活は苦しかった。ある時、高利貸しに「貸した金ば、はよ戻せ」と責められ、「待ってくだはりまっせ」と祈るように頼...
百怪堂2022年2月21日幽霊坂幽霊坂【ユウレイザカ】 ◯伝承地 熊本市中央区黒髪町 ◯概要 黒髪三丁目の九州女学院北側に坂があり石地蔵が祀られていた。昔、大飢饉があり農家は食うものも食えず年貢も納められなかった。それでも役人は年貢を無理矢理取り立てようと村を回って来るので、腹を立てた農民の1人が、その役...
百怪堂2022年2月20日味生の大蛇味生の大蛇【アジウノダイジャ】 ◯伝承地 熊本市西区池上町 ◯概要 池上に昔、妙観山、独鈷山、万日山に囲まれるところに”味生池”があり、この池には夫婦の大蛇が棲み人畜に害をなしていた。ある日、百貫港で大亀が捕まったことを耳にした村人は、大亀を買い取り大蛇を追い払おうと池に放...
百怪堂2022年2月19日蛇ヶ谷の大蛇蛇ヶ谷の大蛇【ジャガタニノダイジャ】 ◯伝承地 玉名市立願寺 ◯概要 玉名市の北のはずれ、小岱山山麓の福山に蛇ヶ谷がある。昔、ここには大池があり一匹の大蛇が棲み人畜を食うので人々は恐れていた。ある時一人の旅僧が村人たちからその話を聞き、池に来て大蛇を呼ぶと、乙女の姿で現れた...
百怪堂2022年2月18日蛇田の幽霊蛇田の幽霊【ヘビタノユウレイ】 ◯伝承地 玉名郡和水町竈門蛇田 ◯概要 1950年頃蛇田は切り通しになっており、藪の中に二基の墓石が建っていた。その後土砂採掘場となり、蛇田の三叉路にかかる小山はブルドーザーで削られその墓も取り除かれてしまった。その直後から「ユーレイが出る」...
百怪堂2022年2月17日銭塘の幽霊銭塘の幽霊【ゼンドモノユウレイ】 ◯伝承地 熊本県熊本郡銭塘村(現・熊本市南区銭塘町) ◯概要 明治の中頃、銭塘村にオコノという美人で貞淑な娘がいた。ある夜、村の若者文太郎に犯され、その後も度々迫られるので、耐え切れず思い余って東塘の木で首を吊って死んだ。それ以来、東塘から...
百怪堂2022年2月16日有馬ヶ淵の大蛇有馬ヶ淵の大蛇【アリマガブチノダイジャ】 〇伝承地 阿蘇郡産山村 〇概要 昔、肥前有馬候の姫は美人で縁談も多かったが一向に首を縦に振らなかった。ついに「妾は人の姿をしているが実は大蛇であり、肥後の国阿蘇山麓の淵に帰らねばなりませぬ」と言って父に別れを告げ、はるばるこの淵まで...
百怪堂2022年2月15日鉄瓶コロガシ鉄瓶コロガシ【テツビンコロガシ】 ◯伝承地 熊本県上益城郡益城町 ◯概要 椿坂の一丁ほど先に赤土坂という切り通しがあり、そこに出たという。詳細は記載されていないが、名称からして鉄瓶が転がって来る怪か。 ◯参考文献 益城町史編さん委員会『益城町史...
百怪堂2022年2月15日トックリころがしトックリころがし【トックリコロガシ】 ◯伝承地 上益城郡益城町 ◯概要 観音さんの西下は、北から南へ坂になっている。観音堂で死んだ白装束の巡礼者の怨念が化けて、ゴロゴロ音を立てて追いかけるように下から上にトラックが転がってくる。 『益城町史...
百怪堂2022年2月15日金火箸金火箸【カナヒバシ】 〇伝承地 上益城郡益城町 〇概要 小池から島田へ行く道に、椿坂という切り通しがあった。そこでは、夜、椿の木の下に赤く焼けた金火箸がぶら下がるという。 益城町史編さん委員会『益城町史 史料・民俗編』熊本県益城町1988年
百怪堂2022年2月14日風神鍾乳洞の女神風神鍾乳洞の女神【フウジンショウニュウドウノメガミ】 〇伝承地 上益城郡御船町 〇概要 御船町にある風神鍾乳洞には女の風の神を祀っている。この女神様は、近くの作の神に、妻にしてくださいと申し込んだが、断られたため、秋になると大風を吹かせて作物を吹き倒すという。洞窟に風神を祀...
百怪堂2022年2月14日轟淵の乙姫轟淵の乙姫【トドロキブチノオトヒメ】 〇伝承地 八代郡泉村(現・八代市泉町) ○概要 昔、和助という美男子がおり、村の女たちの憧れの的であったが、和助は見向きもしなかった。 釣り好きな和助はある日、古屋敷部落にある轟淵に釣りに行った。しかし魚は多くいるものの全然釣れない。日...