味生の大蛇【アジウノダイジャ】
◯伝承地
熊本市西区池上町
◯概要
池上に昔、妙観山、独鈷山、万日山に囲まれるところに”味生池”があり、この池には夫婦の大蛇が棲み人畜に害をなしていた。ある日、百貫港で大亀が捕まったことを耳にした村人は、大亀を買い取り大蛇を追い払おうと池に放った。すると静かだった池はたちまち荒れ、大亀と大蛇の格闘がしばらく続き、双方食らいついたまま浮き上って死んだ。村人はこれで安心かと思っていると、残り一匹が連れを殺された怨みで今まで以上に暴れだした。困った村人は、庄屋とともに加藤清正に助けを求めた。
清正は「カブトバナ」という毒草を大量に集めて池に入れよと命じた。村人総出で毒草を集め、その汁を池に流した。大蛇はこれ堪らんともがき、黒雲を招きこれに乗って昇天使用とするところを、待ち構えていた清正が大砲で撃ち落としたという。
また、村人は大亀に感謝をして池屋神社を祀り、大蛇供養の堂も建立したという。
毒を流したり、大砲ぶちかましたりと、加藤清正やりたい放題です。
◯参考文献
新熊本市史編纂委員会編『新熊本市史 別編 第二巻 民俗・文化財』凸版印刷株式会社 1996年3月
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