百怪堂2022年2月13日蛙岩蛙岩【カエルイワ】 ◯地域 天草郡新和町(現・天草市新和町) ◯概要 昔、大きな蛙の格好をした岩があり、不思議にも東方に死人があるとその岩が東を向き、西方にあると西を向いたという。その後、この岩を割って石垣に使いそこに家を建てた者がいたが、夜眠っていると目に砂が入って擦られ...
百怪堂2022年2月13日たつどんたつどん ◯伝承地 天草郡天草町(現・天草市) ◯概要 福連木の峰の頂上に、龍神様という長丸の平たい石の神が祀ってある。これを”たつどん”と呼び、干ばつの際はこれに水をかけてお祈りすると雨が降るという。 ◯参考文献 熊本県小学校教育研究会国語部会編『熊本の伝説』日本標準...
百怪堂2022年2月13日人に見られて動かなくなった岩人に見られて動かなくなった岩【ヒトニミラレテウゴカナクナッタイワ】 ◯伝承地 天草郡河浦町(現・天草市河浦町) ◯概要 一町田字益田の川にある石で、昔両岸の間を行ったり来たりしていたが、ある時動いているのを見た人が「あ、石が動いている」と言うと、それ以降動かなくなった。...
百怪堂2022年2月13日どんとく岩と蛇岩どんとく岩と蛇岩【ドントクイワトヘビイワ】 ◯伝承地 天草市五和町御領 ◯概要 昔、悪悪病が流行し、村人が次々に死んで医者も手が付けられなくなり困っている時、易者が「ここの地下にあるどんとく(蛙)岩と少し離れた所の地下の蛇岩が、毎日喧嘩してどんとくが苦しめられているからだ。...
百怪堂2022年2月13日夜泣き石夜泣き石【ヨナキイシ】 ◯伝承地 鹿本郡菊鹿町(現・山鹿市菊鹿町相良) ◯概要 上永野の清漂寺前庭に高さ約二メートルの石神があり、この石を動かすと夜中に泣き出すといわれている。一度他に移したところ、夜中に泣き出したので、またここに戻したと言われている。 ◯参考文献...
百怪堂2022年2月12日嬰児淵嬰児淵【エイジブチ】 ◯伝承地 芦北郡芦北町 ◯概要 吉尾字平谷川の権現滝の上にある。 昔、壇ノ浦の戦いで敗れた平家の落人が、淵の近くの洞窟に隠れ住んで暮らすうちに子が生まれた。しかし赤子の泣き声で隠れ場所が見つかることを恐れ、心を鬼にして我が子を淵に投げたと伝えられ、雨の...
百怪堂2022年2月12日酒の泉酒の泉【サケノイズミ】 ◯伝承地 球磨郡深田村 ◯概要 昔、高山の谷に酒の泉があったという。ある日農家の下女がこの泉を見つけ、毎日草刈りに来ては一人で飲んでいた。そのうち主人にわかり、自白を迫られた。しかしなかなか口を割らないので、ある日こっそり下女の後をつけて、一心に酒を...
百怪堂2022年2月12日赤子淵赤子淵【アカゴブチ】 ◯伝承地 熊本県八代郡坂本村(現・八代市) ◯概要 百済来字川岳の瀬戸石の明神谷にある直径十メートル程の縁である。 昔、気違い女が赤子を抱えてここを通る時、急に泣き出した赤子の声にたまりかねて赤子をこの淵に投げ込んだ。その後夏になると瀬戸石部落の赤子が...
百怪堂2022年2月11日丑の時詣り丑の時詣り【ウシノトキマイリ】 ◯伝承地 熊本県飽託郡天明村(現・熊本市南区) ◯概要 この儀式を行うのは女性に多いという。不貞をされた女が、想う男の写し絵に陰部を描き、丑三ツ時、大木の木肌にその絵を張り付けて陰部に五寸釘を打ち込むという残忍な仕業である。...
百怪堂2022年2月11日丑の刻参り丑の刻参り【ウシノコクマイリ】 ◯伝承地 熊本県上益城郡益城町広崎 ◯概要 葉山大明神にて午前2時頃になると怨念に狂った女が白装束姿で頭にローソクを立て、胸に鏡を下げて姦通の女を呪う丑の刻参りをすると言われている。この呪いの女の姿を見た者は、その怨恨を被り病気で死ぬると恐れ...
百怪堂2022年2月10日オサキオサキ ◯伝承地 人吉市上漆田町 ◯概要 片側が山になっているが、そのうちの一つの山は、オサキお呼ばれていて、村人も山に入るのを、何か恐ろしい物に近寄るように嫌った。 また村で道が交叉している所もオサキと呼ばれている。オサキに近寄ると、頭が痛くなったり、怪我をしたり、何か恐...
百怪堂2022年2月10日センジュマンザイセンジュマンザイ 〇伝承地 人吉市上漆田町 〇概要 シシマンジャとも。 土饅頭のような形をしたのが、畑の中にある。村人はここに近寄ると、頭が痛くなるとか寒気がするとか言って、近寄る事を嫌っている。またセンジュマンザイの前で人の悪口を言うと寒気がするという。...
百怪堂2022年2月9日おつね狐おつね狐【オツネギツネ】 〇伝承地 玉名郡和水町米渡尾 〇概要 お産狐とも。 昔、米渡尾のいくつかの山の近くに、おつね狐という夫婦者の狐が棲んでいた。米渡尾のある猟師はいつもその狐を狙っていたが弾がなかなかあたらない。そこで、狐を巣穴から燻し出すことにした。その日は丁度、母...
百怪堂2022年2月8日ワンワン坂ワンワン坂【ワンワンザカ】 ◯伝承地 玉名郡菊水町江栗(現・和水町) ◯概要 江栗の部落の農家に隣村から嫁に来たが、働き者であったが菊池川沿い険しい急坂の重労働に堪えられず、ある日家人にも告げず、身の回りの荷物を風呂敷に包みこの坂をワンワン泣きながら登って行ったという。嫁が...
百怪堂2022年2月8日小便を飲む怪物小便を飲む怪物【ショウベンヲノムカイブツ】 〇伝承地 阿蘇郡小国町 〇概要 雪の夜に山小屋の小便を飲みに来る怪物がいる。何が来て飲むのかは分からないが、小便が一夜にして一滴もなくなることが度々ある。そんな時に雪の上を探すと一本足の足跡が残っているという。...
百怪堂2022年2月7日赤子抱かしゅ赤児抱かしゅ【アカゴダカシュ】 〇伝承地 熊本県熊本市西区横手 〇概要 横手三丁目の花岡山北側麓に強力で知られた横手五郎の屋敷跡があり、その付近に湧水井戸がある。ここは五郎が産湯として使ったというので”産女の水”と呼ばれている。...
百怪堂2022年2月7日産女の子だかしゅ産女の子だかしゅ【ウブメノコダカシュ】 〇伝承地 熊本県上益城郡益城町広崎 〇概要 禅王寺の観音さんの下の道を夜通ると、緋の袴を履いた白衣の神女が現れて、「うぶめの子だがしゅ」と泣き縋るという。絶世の美女で仏に仕えるこの寺の少女が妊娠し、子を産んだが、世間体を恥じて親子心中...
百怪堂2022年2月6日赤池赤池【アカイケ】 〇伝承地 熊本県阿蘇郡長陽村(現・南阿蘇村) 〇概要 長陽村下野、阿蘇の西登山口近くにある赤池は、ひと月のうちに7日は必ず赤く濁るという。昔からこの池には女竜が棲んでいると伝えられ、いつしか赤く濁るのは女竜の月経だろうということになった。竜については他にも...