酒の泉【サケノイズミ】
◯伝承地
球磨郡深田村
◯概要
昔、高山の谷に酒の泉があったという。ある日農家の下女がこの泉を見つけ、毎日草刈りに来ては一人で飲んでいた。そのうち主人にわかり、自白を迫られた。しかしなかなか口を割らないので、ある日こっそり下女の後をつけて、一心に酒を飲んでいるのをつきとめた。主人はこれまた人に知られるのを恐れ、下女を殺して埋めた。
翌日、主人は一人で飲めると喜び勇んで現地に来たが、酒の泉はどこにもなかったという。
◯参考文献
牛島盛光編著『肥後の伝説』第一法規出版株式会社 1974年9月
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