百怪堂2022年4月2日尾篭の大鯰尾篭の大鯰【オゴモリノオオナマズ】 ◯地域 阿蘇郡一の宮町(現・阿蘇市一の宮町) ◯概要 一の宮町古城の尾篭(おごもり)に大鯰がいた。健磐竜命が高千穂より阿蘇に来られ、開拓のため外輪山の須軽谷を蹴破って湖の水を外に出された。その時、湖の主の大鯰は尾篭に鼻をかけ水と一緒に流れ...
百怪堂2022年3月31日滴水の銀杏樹滴水の銀杏樹【タルミズノイチョウジュ】 ◯地域 鹿本郡植木町滴水(現・熊本市北区植木町) ◯概要 昔、この銀杏の木の下で部落の者が、この木を切って薪にしようかと話し合ってると、木の中から美し女が現れて、「この木は私の住家ですから切らないでください」と哀願するので切らなかった...
百怪堂2022年3月30日金平狐金平狐【キンペイギツネ】 ◯地域 球磨郡山江村 ◯概要 山江村大河内の小瀬口に大きな欅があり、その深い空洞に百歳の白狐が住んでいる。金平狐と呼ばれ、しばしば美女に化けて出て、川漁に行った人などを水の中に誘い込んだ。これが自動車の上に乗ったために、急に運転が重くなる事もある。...
百怪堂2022年3月29日クリヨウドンクリヨウドン ◯地域 天草郡二江村(現・天草市五和町) ◯概要 海岸に近い山嶺で度々見た怪火。青白い火で消して提灯ではない。道がないところを移動していくという。出る日は一定しないが九の日に出るといわれている。 ◯参考文献 丸山学『熊本民俗事典』日本談義社1965年
百怪堂2022年3月28日砂原の生き仏砂原の生き仏【スナハラノイキボトケ】 ◯地域 熊本市南区砂原町 ◯概要 砂原町のバス通り四つ角のスーパー裏に薬師堂がある。昔この薬師堂を他の場所に移して堂の跡を田圃にした。ところが、穂の成長が他の田圃の半分以下で、収穫時になっても穂が実らず不思議に思っていた。...
百怪堂2022年3月27日鬼の材石鬼の材石【オニノザイセキ】 ◯伝承地 水俣市湯出 ◯概要 (水俣市公式ホームページより引用) 水俣市場の児温泉から三キロメートル程山に入ったところに、高さ約三〇メートルの大滝があり、そのたもとにある六角柱状の巨岩は鬼の材石と呼ばれている。...
百怪堂2022年3月25日鬼が掘った谷鬼が掘った谷【オニガホッタタニ】 ◯伝承地 上益城郡益城町 ◯概要 源八郎為朝が益城の木原山に城を築いている最中のこと、どこからか鬼がやってきて為朝の家来となり、城づくりに目覚ましい働きをした。 為朝はすっかり感心し、鬼に褒美は何が良いかと尋ねた。鬼は何もいらないという。為...
百怪堂2022年3月24日鬼のかまど鬼のかまど【オニノカマド】 ◯地域 水俣市深川 大鷹山 ◯概要 この大鷹山には、“鬼のかまど”と呼ばれる三つの岩山がそびえている。 この山には昔鬼が住んでいて、麓を通る旅人を捕まえては、竈に掛けた大きな釜で煮て食べたという。また大鷹山の傍にある高岳山は、旅人を捕えて食べた食...
百怪堂2022年3月23日幽霊船幽霊船【ユウレイセン】 〇伝承地 天草郡大矢野町蔵々(現・上天草市大矢野町維和) 〇概要 この部落の沖合にネコボク程の大きなソネがあっていい漁場になっているが、ここに幽霊船が現れる事がある。幽霊船は人に危害を加える事はなく、黙って人間の漁の作法を見ている。夜が白む頃、後ろ姿...
百怪堂2022年3月22日オグメオグメ 〇伝承地 天草郡二江村(現・天草市五和町) 〇概要 夜船している舟を追いかけてくる幽霊船のこと。柄杓を貸せと言われるとも伝わる。 〇参考文献 丸山学『熊本民俗事典』日本談義社1965年