top of page
検索
百怪堂

白旗の大鯰

白旗の大鯰【シラハタノオオナマズ】


◯地域


◯概要

白旗の山出部落に、身分の高い絶世の美女が住んでいた。村の若者たちはこぞって言い寄ったが相手にされず半ば諦めかけていた。ところがそのうち一人の美男子が娘の家に通っているらしいと噂が立ち始めた。若者たちは驚き嫉妬して、男が通う道に張り込み、そこを通る男を半殺しにした。するとその日から部落の馬が次々と斃れ始めた。


若者たちはあの晩のことが関係しているのではないかと、現場へ行くと血が点々と続き、池まで繋がっていた。池には大鯰が死んで浮いていた。部落の者はこの鯰の祟りだと恐れ、池あたりにねんごろに葬り、命日にはお祭りをし、以降部落では鯰を一切食わぬようになったという。


 

◯参考文献

閲覧数:26回0件のコメント

最新記事

すべて表示

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

瓶棺の葛根

瓶棺の葛根【カメカンノカッコン】 ◯地域 下益城郡松橋町(現・宇城市) ◯概要 緒方惟義の家老の墓と伝わる桜の大木がある。墓といっても桜があるのみで、墓石は存在しない。 享保18年(1733)貧民がこの桜の根の葛根を掘ると、瓶棺を抱いた葛根があった。貧民がこれを食すとたちま...

黄金の鳥

黄金の鳥【オウゴンノトリ】  ◯地域 阿蘇郡波野村(現・阿蘇市) ◯概要 一年の中で正月の朝一度だけ、黄金の鳥が飛んできて、ただ一声なくという。この鳥はなかなか一目につかず、この鳥を見た人は目がくらんで「めくら」になるといわれ、誰ひとり見に行こうとする人はいないという。...

Comments


bottom of page