百怪堂2022年5月27日天神のお告げ天神のお告げ【テンジンノオツゲ】 ◯地域 熊本市十禅寺町(現・熊本市南区十禅寺町) ◯概要 天神山という所は何となく気味の悪い所であったから、そこには誰も家を造らなかった。 ところがある時、誰かがここに家を造ったが、毎晩うなされて眠れないという。...
百怪堂2022年5月23日竜千代森竜千代森【リュウチヨモリ】 ◯地域 阿蘇郡高森町色見 ◯概要 阿蘇家の姫君、竜千代の亡骸を埋葬した所といい伝えられている。土地の人は、この森に立ち入ることや、木や竹を伐採したりすれば何らかの祟りがあるとして極度に敬遠しているという。...
百怪堂2022年5月22日濡れ女濡れ女【ヌレオンナ】 ◯地域 阿蘇郡高森町色見 ◯概要 もとは色見から白水の戸長役場へ行くのに、かど河原という坂を通って行っていた。 当時、提灯をさげながらこの坂に差しかかると、美しい女の人が灯を貸してくださいと言ってくる。人はかねてから、かど河原には“濡れ女”が出ると聞い...
百怪堂2022年5月21日幽霊屋敷幽霊屋敷【ユウレイヤシキ】 ◯地域 飽託郡天明村(現・熊本市南区) ◯概要 某村の旧家での事。主人が目を覚ますのと、隣に寝ていた妻が頻りに唸っている。「どうした、どうした」と揺すり起こすと、妻は「今、髪振り乱した若い女の幽霊に首を絞められていた」という。そんな馬鹿なことがあ...
百怪堂2022年5月19日産女の声産女の声【ウンベノコエ】 ◯地域 飽託郡天明村中緑、銭塘(現・熊本市南区銭塘町、美登里町) ◯概要 中緑、銭塘の伝染病院の敷地は、小山何某の先祖の宅地であった。 当時ここで働いていた女中がご法度であった禁を破り、下男と男女の関係を築いた。女中は赤子を身籠り、とうとう主人にも...
百怪堂2022年5月18日鏡石鏡石【カガミイシ】 ◯地域 阿蘇市竹原 阿蘇山 ◯概要 阿蘇山上の国分寺の前の左側にピカピカ光る石があった。これを鏡石と言って、手に肥前のかさとか、手の痛みの病気のある人はその手で鏡石を撫でると石が吸い取って治る。一説には自分の顔が映らないと、タチが悪いという。...
百怪堂2022年5月16日ヤンボシさんの墓ヤンボシさんの墓【ヤンボシサンノハカ】 ◯地域 人吉市上漆田町、人吉市東漆田町 ◯概要 上漆田ではヤンボシさんの墓は、村の中央部の栗の林の中にある。よく「ヤンボシさんの墓には行くな」と言われている。ヤンボシさんの墓に近寄った人は、頭が痛くなり、その人の家の子供が病気になるか...
百怪堂2022年5月15日吉祥寺の夜泣き貝吉祥寺の夜泣き貝【キッショウジノヨナキガイ】 ◯地域 阿蘇郡久木野村下田(現・南阿蘇村河陽) ◯概要 西の宮神社の吉祥寺にはカヤの木があり、その木に生した苔が貝になった。宮司に願い出て、三晩その貝を借り、赤ん坊の枕の下に置いて休ませると、夜泣きが止むという。この貝は、夜泣き...
百怪堂2022年5月12日観音堂の雷観音堂の雷【カンノンドウノカミナリ】 ◯地域 熊本市北区清水町(現・清水新地) ◯概要 観音堂(現在は菅原神社近くに移転)の裏にあった杉の木に雷が落ちた。物凄い稲光と音に驚いた観音さん怒り、「こんな恐ろしい事をするならば観音堂に閉じ込める」と叱りつけた。すると雷は「もうこの...
百怪堂2022年5月11日天狗の隠れ蓑天狗の隠れ蓑【テングノカクレミノ】 ◯地域 植木町岩野 陣山(現・熊本市北区植木町岩野) ◯概要 町役場より100米程南側を陣山といい、楠の生い茂る森のところを袖山と呼んで恐れていた。なぜなら夕方そこを通ると天狗が出て赤い衣の袖を道に垂らすからである。...
百怪堂2022年5月10日馬の首馬の首【ウマノクビ】 ◯地域 阿蘇郡白水村両併(現・南阿蘇村両併) ◯概要 両併市下の北向かいの山の柴にたぶの木があった。夜、この木に馬の首がぶら下がっていた。その馬の首は、土地の者が通ると見えるが、よその土地の者が通ると見えないといわれた。...
百怪堂2022年5月9日蛙石蛙石【ワクドイシ】 ◯地域 熊本市北区植木町味取 ◯概要 味取の平尾山の山麓に蛙石(女石)、谷一つ隔てた石塚山に蛙石(男石)と呼ばれる巨石があり、両石の間には悲恋の伝説が伝えられている。 正院長者の娘が、石村長者の若殿と船遊びをしているうちに、恋をしてしまう。煩悩が募るうち...
百怪堂2022年5月8日倶利伽羅様倶利伽羅様【クリカラサマ】 ◯掲載誌 肥後國誌 ◯概要 倶利伽羅様は、阿蘇大明神が異国退治に出帰する際の姿であるという。穢気不浄の者、悪人などが参拝すれば、大風、大雨、雷鳴等の変異がある。また信心な者が参拝すれば、天より華が降るという。 『肥後國誌』に載る話です。...
百怪堂2022年5月7日人情淵の大蛇人情淵の大蛇【ニンジョウブチノダイジャ】 ◯地域 球磨郡五木村平野(現・五木村甲) ◯概要 ある家に2人の美しい姉妹がいたがいて、ふたりはある一人の少年を恋慕っていた。しかし、二人は姉妹でありながらそれぞれの姉・妹を恋敵と思う事で悩み苦しみ、時が経つにつれて世間からも非難さ...
百怪堂2022年5月5日狐塚狐塚【キツネヅカ】 ◯地域 熊本市北区植木町投刀塚 ◯概要 夜ある人が塚に耳を当てたら合戦の音がした。 同町には、“米塚”という同様の話が伝わっています。 ◯参考文献 植木町史編纂委員会『植木町史』植木町 1981年
百怪堂2022年5月5日米塚米塚【コメヅカ】 ◯地域 熊本市北区植木町田底慈恩寺 ◯概要 塚に耳を充てたら米を搗く音がするという。 同町には、“狐塚”という同様の話が伝わっています。 ◯参考文献 植木町史編纂委員会『植木町史』植木町 1981年
百怪堂2022年5月4日天狗倒し天狗倒し【テングダオシ】 ◯地域 阿蘇郡小国町 ◯概要 荒い山と大人しい山というものがあり、この荒い山とは夜寝ていると大木が倒れるような大きな音がする。これを天狗倒しと呼び、夜明けに音のした方へ行くと何も起こっていないという。狸の仕業ともいう。 ◯参考文献...
百怪堂2022年5月3日妙見社の駄子石妙見社の駄子石【ミョウケンシャノダゴイシ】 ◯地域 阿蘇郡久木野村中二子石(現・南阿蘇村) ◯概要 からす石とも。氏子の数が増すと石の数も増え、氏子の数が減ると石の数も減るという。『肥後國誌』によれば、この石を社外に持ち出せば祟りがあるという。...
百怪堂2022年5月2日ジュウタリンジュウタリン ◯地域 不明 ◯概要 これは私が子供の頃に祖父母・父に聞かされていたもので、よく「ジュウタリンが来るぞ」と嚇かされていた。 些細不明。 十足りんなのか、そもそも何なのかよくわかりません。父曰く「婆さんから聞かされていた」との事です。...
百怪堂2022年5月1日新墓の幽霊新墓の幽霊【アラハカノユウレイ】 ◯地域 飽託郡銭塘村(現・熊本市南区銭塘町) 旧銭塘列組合村の某墓地に幽霊が出るという噂が流れていた。毎晩12時を過ぎると新墓の四方棺から抜け出るといわれる。白装束で口に火を咥えていると言われた。...