top of page
検索
百怪堂

蛙石

蛙石【ワクドイシ】


◯地域


◯概要

味取の平尾山の山麓に蛙石(女石)、谷一つ隔てた石塚山に蛙石(男石)と呼ばれる巨石があり、両石の間には悲恋の伝説が伝えられている。


正院長者の娘が、石村長者の若殿と船遊びをしているうちに、恋をしてしまう。煩悩が募るうち、恋しさのあまりに蛙の泳ぐ姿に意を決し、川を泳ぎ渡ろうとする。しかし力尽き川底の藻屑と消え、執着の一年が凝り固まり蛙石と化したという。


一方でそれを見ていた若殿も、悲しみの余り全身の血が止まったのか、蛙石と化した。それ以降、娘の蛙石は夜な夜な石塚山の男石の元へ通うようになったという。



 

天草市新和町にも“蛙岩(かえるいわ)”という怪異をなす岩の話が伝わります。名前は似ていますが、その内容は全く異なる性質のもので、こちらも面白いので是非。

 

◯参考文献

閲覧数:24回0件のコメント

最新記事

すべて表示

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

瓶棺の葛根

瓶棺の葛根【カメカンノカッコン】 ◯地域 下益城郡松橋町(現・宇城市) ◯概要 緒方惟義の家老の墓と伝わる桜の大木がある。墓といっても桜があるのみで、墓石は存在しない。 享保18年(1733)貧民がこの桜の根の葛根を掘ると、瓶棺を抱いた葛根があった。貧民がこれを食すとたちま...

黄金の鳥

黄金の鳥【オウゴンノトリ】  ◯地域 阿蘇郡波野村(現・阿蘇市) ◯概要 一年の中で正月の朝一度だけ、黄金の鳥が飛んできて、ただ一声なくという。この鳥はなかなか一目につかず、この鳥を見た人は目がくらんで「めくら」になるといわれ、誰ひとり見に行こうとする人はいないという。...

Comentarios


bottom of page