田鶴原の天女【タヅワラノテンニョ】
◯地域
阿蘇市一の宮町
◯概要
田鶴原神社に伝わる羽衣伝説である。
昔、天女3人が田鶴原に天から舞い降りた。羽衣を松藤の枝にかけて清泉を浴びて楽しんでいるときに、新彦神がこれを見て1つの羽衣を隠した。新彦神はその1人の娘をめとって夫婦になった。やがて子供までできたが、姫は天の故郷が忘れられずにいた。
あるとき新彦神は子守をしながら、田んぼで働いている姫の辺りで「われが母の羽衣は庭のセバン(千把)の下にあり」と子守唄を歌った。それを聞いた姫は羽衣を打ちかけて、懐かしき天へ向かって田鶴原の大藤かづらを伝って上ったという。
◯参考文献
『管内実態調査書.阿蘇編』熊本県警察本部警務部教養課 1959年
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