top of page
検索
百怪堂

田鶴原の天女

田鶴原の天女【タヅワラノテンニョ】


◯地域

阿蘇市一の宮町


◯概要

田鶴原神社に伝わる羽衣伝説である。


昔、天女3人が田鶴原に天から舞い降りた。羽衣を松藤の枝にかけて清泉を浴びて楽しんでいるときに、新彦神がこれを見て1つの羽衣を隠した。新彦神はその1人の娘をめとって夫婦になった。やがて子供までできたが、姫は天の故郷が忘れられずにいた。


あるとき新彦神は子守をしながら、田んぼで働いている姫の辺りで「われが母の羽衣は庭のセバン(千把)の下にあり」と子守唄を歌った。それを聞いた姫は羽衣を打ちかけて、懐かしき天へ向かって田鶴原の大藤かづらを伝って上ったという。


 

◯参考文献

『管内実態調査書.阿蘇編』熊本県警察本部警務部教養課 1959年

閲覧数:11回0件のコメント

最新記事

すべて表示

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

瓶棺の葛根

瓶棺の葛根【カメカンノカッコン】 ◯地域 下益城郡松橋町(現・宇城市) ◯概要 緒方惟義の家老の墓と伝わる桜の大木がある。墓といっても桜があるのみで、墓石は存在しない。 享保18年(1733)貧民がこの桜の根の葛根を掘ると、瓶棺を抱いた葛根があった。貧民がこれを食すとたちま...

黄金の鳥

黄金の鳥【オウゴンノトリ】  ◯地域 阿蘇郡波野村(現・阿蘇市) ◯概要 一年の中で正月の朝一度だけ、黄金の鳥が飛んできて、ただ一声なくという。この鳥はなかなか一目につかず、この鳥を見た人は目がくらんで「めくら」になるといわれ、誰ひとり見に行こうとする人はいないという。...

Comments


bottom of page