白馬の首【サメウマノクビ】
◯地域
◯概要
昔、行景天皇が九州地方を征伐された時、俵山の麓にお泊りになったことがあった。近くに湧き出る水があまりにも綺麗なので、用水にされた。その頃から古池どん、池どんの2つの池があったという。
古池どんは浅い砂底の美しい池であった。一方の池どんは平井戸式の10畳敷位の底知れぬ不快薄気味悪い池で、今の”ゆるぎが池”に当たる。
昔はこの池に行く時は静かに行かぬと、その周囲の土地がゆらゆらと揺れて、水が濁るといい伝えられ、いつの頃からか、”ゆるぎが池”と呼ぶようになった。
この池にはアブラメ魚が沢山棲んでいるが、ここの魚を釣ると、白馬(さめうま)の首が追いかけてくると言い伝えられ、誰一人釣に行くものがなかった。
『山西村誌』には、池の概要が記されています。
この池は底なしで、どんな長い竿を入れても届かぬ深さで、年に一度か二度は定期的に水の色が乳白色に変わったり、淡紫色になったりする。そうして今もそれが見られることがある。また中に白鰻が棲んでおり、この鰻の咽喉の下は赤みがかっていたという。
◯参考文献
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