天狗の奏楽【テングノソウガク】
◯地域
鹿本郡鹿本町(現・山鹿市鹿本町)
◯概要
大雨が降ると、必ず日ノ岡山から奏楽の音がする。これは日ノ岡の天狗の仕業であるという。
ある日、日ノ岡に大雨が降って一時はなだらかな美しい山肌が、崩れるのではないかと思われるほどであった。ようやく小雨になった頃に、日ノ岡山のどこからともなく、笛や奏の音が聞こえてきたという。大雨のために日ノ岡山が崩れたら天狗の棲む所がなくなるので、それを心配した天狗が、小天狗たちに言いつけて楽を奏でさせた。すると大雨が収まるので、喜んだ天狗は、それ以来大雨が降ると奏楽をさせて、雨を小降りにさせていたからだという。
◯参考文献
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