top of page
検索
百怪堂

天狗の奏楽

天狗の奏楽【テングノソウガク】


◯地域

鹿本郡鹿本町(現・山鹿市鹿本町)



◯概要

大雨が降ると、必ず日ノ岡山から奏楽の音がする。これは日ノ岡の天狗の仕業であるという。


ある日、日ノ岡に大雨が降って一時はなだらかな美しい山肌が、崩れるのではないかと思われるほどであった。ようやく小雨になった頃に、日ノ岡山のどこからともなく、笛や奏の音が聞こえてきたという。大雨のために日ノ岡山が崩れたら天狗の棲む所がなくなるので、それを心配した天狗が、小天狗たちに言いつけて楽を奏でさせた。すると大雨が収まるので、喜んだ天狗は、それ以来大雨が降ると奏楽をさせて、雨を小降りにさせていたからだという。



 

◯参考文献

閲覧数:10回0件のコメント

最新記事

すべて表示

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

瓶棺の葛根

瓶棺の葛根【カメカンノカッコン】 ◯地域 下益城郡松橋町(現・宇城市) ◯概要 緒方惟義の家老の墓と伝わる桜の大木がある。墓といっても桜があるのみで、墓石は存在しない。 享保18年(1733)貧民がこの桜の根の葛根を掘ると、瓶棺を抱いた葛根があった。貧民がこれを食すとたちま...

黄金の鳥

黄金の鳥【オウゴンノトリ】  ◯地域 阿蘇郡波野村(現・阿蘇市) ◯概要 一年の中で正月の朝一度だけ、黄金の鳥が飛んできて、ただ一声なくという。この鳥はなかなか一目につかず、この鳥を見た人は目がくらんで「めくら」になるといわれ、誰ひとり見に行こうとする人はいないという。...

Comments


bottom of page