塩井の池【シオイノイケ】
◯地域
◯概要
この池を貯めるためになんべんもともをついても、ともが崩れる。神様にお祈りをかけたところ人身供養をあげたら良かろうというお指示があった。
そこで庄屋がどうしたら良かろうかお言っていると、そのうちある人が縦縞に横切れを継いである者を人身御供にしようと言った。しかしそれをした人がいなかったが、それを言い出した人が脇の下に縦縞に横縞の継ぎが出ていたので、人身御供にならなければならなかった。
その悲しみで、ひと月の内、1日か15日に血潮が湧くという。
話者:白水村中松二区 安達まつみ氏 73歳
池が赤くなる話は他にも伝わっておりますが、女龍や大蛇の月経であるとされています。この話では悲しみにより赤くなる、とは人身御供になった者の無念の血涙なのでしょうか。やはり赤い液体は、血を連想させます。
用語解説
とも・・・熊本弁で言う堤防の事。塘。
◯参考文献
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