top of page
検索
百怪堂

塩井の池

塩井の池【シオイノイケ】


◯地域



◯概要

この池を貯めるためになんべんもともをついても、ともが崩れる。神様にお祈りをかけたところ人身供養をあげたら良かろうというお指示があった。

そこで庄屋がどうしたら良かろうかお言っていると、そのうちある人が縦縞に横切れを継いである者を人身御供にしようと言った。しかしそれをした人がいなかったが、それを言い出した人が脇の下に縦縞に横縞の継ぎが出ていたので、人身御供にならなければならなかった。

その悲しみで、ひと月の内、1日か15日に血潮が湧くという。



話者:白水村中松二区 安達まつみ氏 73歳



 

池が赤くなる話は他にも伝わっておりますが、女龍や大蛇の月経であるとされています。この話では悲しみにより赤くなる、とは人身御供になった者の無念の血涙なのでしょうか。やはり赤い液体は、血を連想させます。



用語解説

とも・・・熊本弁で言う堤防の事。塘。


 

◯参考文献



閲覧数:17回0件のコメント

最新記事

すべて表示

若宮さん

若宮さん【ワカミヤサン】 ◯地域 牛深市(現・天草市牛深町) ◯概要 池田の防波堤のある山の麓に、四角柱の石碑がある。 これは池田沖で難破して池田の海岸に打ち寄せられた遺体を葬って、その霊を慰めるために大西家が建立した。...

瓶棺の葛根

瓶棺の葛根【カメカンノカッコン】 ◯地域 下益城郡松橋町(現・宇城市) ◯概要 緒方惟義の家老の墓と伝わる桜の大木がある。墓といっても桜があるのみで、墓石は存在しない。 享保18年(1733)貧民がこの桜の根の葛根を掘ると、瓶棺を抱いた葛根があった。貧民がこれを食すとたちま...

黄金の鳥

黄金の鳥【オウゴンノトリ】  ◯地域 阿蘇郡波野村(現・阿蘇市) ◯概要 一年の中で正月の朝一度だけ、黄金の鳥が飛んできて、ただ一声なくという。この鳥はなかなか一目につかず、この鳥を見た人は目がくらんで「めくら」になるといわれ、誰ひとり見に行こうとする人はいないという。...

Comments


bottom of page