シブヤサン
◯地域
◯概要
天草郡高戸村周辺に伝わる。共通して河童の神とされる。
天草郡高戸村
各部落に祀られているシブヤサンは、海中から取ってきたらしい自然石が御神体である。その中のひとつには日月の模様と梵字が稚拙に彫ってあるが、他は自然石のままである。
いずれも海に近い丘の上や中腹に杉や藁で入念に作られた祠に祀られている。この祠は毎年9月5日の祭りの際に子供組の手で改修される。祠の前には杉の丸木の素朴な鳥居があり注連縄が張ってある。海を見下ろす眺めのいいところに建てられサンゴなどの海藻が備えてあるのが特色である。
このシブヤサンは、河童の神様であるという。
天草郡姫戸村姫浦
海にはシブヤサンといわれる神様がいるので、不潔なものを流してはならない。6月29日がこのシブヤサンの祭日で、この日はカッパタロウが皆、お客に招かれているので人間も安心して長い時間泳いでもよい。
◯参考文献
丸山学『熊本民俗事典』日本談義社1965年
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