雄雌の蛟竜【シユウノコウリュウ】
◯地域
宇土郡小川町(現・宇城市小川町)
◯概要
小川町の阿蘇神社の境内をくぐり、石段の中央左側に雲を突くほどの大きな樟がそびえている。
慶長元年、加藤清正が築城用の木材集めのためにこの樟を伐採しに来た。一行は見分の上、一切の準備も整えたので、いよいよ伐る段になって木を一周すると雄雌の蛟竜が盛んに雲煙を吐いて近づくこともできず、樵たちは肝を潰して田代左京(当時の神職)の陥地に転落した。その後は、神罰を恐れて伐りに来る者もいなくなった。
◯参考文献
『管内実態調査書.熊本編』熊本県警察本部警務部教養課 1961年
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