池の谷の大蛇【イノタニノダイジャ】
◯地域
◯概要
池の谷は、瀬田村瀬田、大分係国道に面した割籠谷の北方の瀬田山の山麓にある。
昔、錦野村内牧に住んでいた農夫の娘が、この池の畔の畑に仕事に行ったが、夜になっても帰らない。
両親はじめ一家の者が心配していたが、翌朝両親が池の畔まで来てみると、娘が履いていた藁草履が脱ぎ捨ててあるのを見つけた。両親は驚き、これは池の主が水底に引き込んだものであろうと考え、悲しみ、そして怒り、死にもの狂いで池の水を繰り出して池を乾かした。すると1頭の大蛇(一説では百足)がいたので、2人は我が子の仇と怒って大蛇に立ち向かい、死にもの狂いで勝って打ち殺した。
『管内実態調査書.阿蘇編』熊本県警察本部警務部教養課 1959年
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