ずめきどん
◯伝承地
八代郡宮原町(現・氷川町)
◯概要
早尾の今宮と坊屋敷の中間地区に、阿蘇凝灰岩からできた小さな丘で、道端の崖にはいくつかの横穴がある「ずめき」という場所があった。
ここには「どうあん」という古狐が住んでいて色々な奇行を行っていた。部落の軒下の鍬やショケが盗まれ、一晩中探していると、留守中に返されていたり、この頃奇行がないと安堵していると「ただ今、京のぼりして参詣中、ずめき大明神より」という手紙が届いたりしたという。この「ずめき大明神」の祠は、九州自動車道にかかった為に、僅かに移転して、赤い鳥居のお稲荷さんがある。
狐の名は“どうあん”ですが、『宮原の民俗』において“ずめきどん”の名称で記載されているため、今回はずめきどんで投稿しました。
恐らく“ずめき大明神”として祀られてからの愛称であると思われます。
◯参考文献
八代郡宮原町公民館『宮原の民俗』宮原町公民館1982年3月
Comments